食通の心得


 先日、長らく放っておいた時計の電池交換をしてもらったところ、液漏れしていたとの事。その場では動いたものの、ほどなく止まってしまい、オーバーホールする羽目に。これが思いの他の出費で。ただでさえ寒いというのに、懐まで寒風が吹く……。大事な時計は、たとえ普段使わなくても“気は遣う”ようにせねば! と肝に銘ずる。


 明日、連れ合いの知人夫妻と食事の際、お持ちいただこうと「きゃら」へ。ちょっと立ち寄って佃煮だけ購入して、と思ったのだが、ついつい長居してしまい、すっかり食通談義に花が咲いた。といってもポッポは「グルメ音痴」。気付けばいろいろとご指南に預かっていた次第。。というのも女将さん、過去いろいろな店で食べたメニューの概ねを記憶しているという“特殊能力者”。昨日食べたものですら忘れちゃうポッポとは違う人種なのだった!


 まず、心得その1『安物食いはグルメに非ず』のこと。
 美味しいものを食べようと思ったら、それなりの金額は覚悟すべし(夜で2万〜4万!? そんなのサラリーマンには無理なんですけど……)。それなら最低でもランチで4,000円程度のコースを基準として、味の良し悪し、メニューの出来不出来、演出の良し悪しを論ずるべし。(1,200円程度のランチで“今日は贅沢した”と思っているポッポには青天の霹靂、目からウロコ! でも確かに……)仰ること“ごもっとも”だとも思う。ある程度の材料と手間を掛けたもので比較しないと、その店の価値を測ることはできまい。それが概ね4,000円のランチである、と。
 心得その2『高い店でも不味いものは“味ない(マズい)”と言う勇気』。
 高いお金を払った以上は“マズかった”とは思いたくないのが人情。でも、そうやってうやむやにしてしまうと、その店が本当は良かったのかどうか分からなくなってしまう。而(しこう)して“自分に嘘を付く勿れ”ということなのである。。
 いろいろなお店の情報も教えてもらった。ひとつずつ、愉しみながら自分たちの舌で確かめてみようね、と話したら、連れ合いは一言『そっちの道に入らないでくれる?!』――それもまた、大いにごもっとも!!


 *ご指南の御礼まで、お店の紹介しとこ。。
  「きゃら」075−467-3356 今出川通千本西入
   水曜・第三日曜定休
   クール便で取り寄せ可 (JR京都伊勢丹B1にも扱い有)