悪質商法転じて、春の旅行決まる


 昨日、さるカフェ・チェーンで行われていた懸賞に当選した、との通知が届いた。日帰りバス旅行に無料招待、というのだが、応募したことすら記憶にない。“ペアでご招待”というならまだ分かるが、応募は連れ合い名義、当選者は私で、同伴者には実費10,800円がかかるという。
 あまりの胡散臭さにネットで調べてみたら、案の定、悪質商法のひとつであった。大手の飲食店やスーパーであたかも主宰されているかのように装い、購買層のうち同伴者を連れてくる確率が高い中高年女性のみを当選者とし、同伴者からは高額の参加費を徴収。旅程の中で、長時間を毛皮や宝石など高額商品を扱う店舗や工場で過ごさせる、というもの。


 因みに行き先は、他でもない、連れ合いが一度は行ってみたいと言っていた木曽路。でもって『悔しいから、ちゃんとしたバス旅行で木曽路に行こう!』ということになり、緊縮財政の最中というのに春の旅行が決定した、というわけ。
 ところが、大手旅行代理店に足を運び、ネットでも調べてみたが、季節柄かはたまたツアーデスク嬢の言うところの“ブームが去ったから”かはいざしらず、木曽路方面へのバス旅行というのがほとんどない。京都発着で、馬籠・妻籠・寝覚の床辺りを網羅する日帰り、というのが希望だったが、結局大阪梅田発、1泊2日の日程で下呂温泉に宿泊、飛騨高山に妻籠と寝覚の床が付いたツアーを申し込むことになった。


 これまであちこちとよく旅行してきたが、バス旅行は初めて。確かに宿泊予定のホテル代くらいで1泊2日の旅行ができるとはいうものの、一人当たりの旅費は例の10,800円より高額に。「当選商法」に端を発した今回の旅行、何だか複雑なものがある。