自転車駆ってCOOPまで


 太秦で京都生協に加入したが、転居に際して脱退しようとしたところ、こちらにも同系列の生協の店舗があることが分かった。千本今出川交差点から東へ少し行った所にあるのが『メガロコープ西陣』。そしてこちらは北区になるようだが、北野白梅町から北へしばらく行ったところ、バス停にして2つ目のわら天神の近くにあるのが『コープきぬがさ』だ。


 マンションから一番至近のスーパーというと、北野商店街中の『メッサ北野』であろう。まずこことメガロコープを検分してきたが、何だかもうひとつピンと来ない。いずれも近隣の住人が便利に利用しているらしいことは分かるのだが、雰囲気がどうも今ひとつ……。昔ながらのスーパーマーケットのイメージで、“ここが私のテリトリー”という感じがしない。


 そこで先の週末、期待を込めて、連れ合いと『コープきぬがさ』を攻めてみた。結果は上々。“そうそう、この感じ”。何か安心感みたいなものに包まれる。ごく普通のいまどきのスーパーなのだが、通路の幅、天井の高さ、陳列棚の風情、照明の明るさ――どれを取っても過不足無くしっくり来るのだ。ここなら安心して買い物できそう、というフィット感……太秦の店舗に相通ずるものがある。ただ、ちとばかり遠い。北野白梅町までがバス停2つ分、さらにそこから2つ分なので、歩けば20分近く掛かる計算だ。で、本日、自転車を使って「内陸部」の道からアプローチしてみた。


 上七軒の通りを端から端まで突き抜け、北野天満宮の北辺を廻り込む。正面に見える平野神社の北側を曲がれば、もう生協の看板が目に入る。意外に近い。京都の町は平坦に見えて確実に北に向かって「上って」いるため、行きはキツイが帰りは楽だ。ざっと計測したところ、行きは7〜8分、帰りは5分程だった。難点は車だ。曲がりくねった道を縦横に走る車が、どこから出てくるか気が抜けない。上七軒の通りは一方通行だが、あの細い通りに結構な数の車が訪れたり通り抜けたりする。京都は自転車文化圏ながら、細い道に自転車専用道など作りようも無く、駐輪場もそうそう無く、あまつさえ、商店街では自転車は歩道を通ることまかりならん、ということになっている。矛盾している……と常々思っている。


 ともあれ、きぬがさ店から白梅町に向かって下ったところ、平野神社の南隣にはブリアンという美味しいパン屋もある。太秦で利用していたのと同じ系列のクリーニング店も見つけた(顧客カードもポイントカードも共通ではなかったのがちょっと残念だが、リーズナブルな料金設定がありがたい)。これからちょくちょく、こちら方面に出掛けて来ることになりそうだ。