何故にこんなに?! 本屋密集の不可思議


 雑誌を買いに出掛けた。徒歩で1分と掛からない、千本通の反対岸に向かう。太秦のときは近隣に本屋が無く、「太秦映画村道」のバス停脇にあるTSUTAYAまで自転車で10分も掛けて行かなければならなかった。
 『さて、どの本屋に行こうかな?』と一瞬迷う。というのも、笹屋町通今出川のほんの50メートルほどの間に(それも同じ側に)本屋が3軒犇(ひしめ)いているのだ。のみならず、今出川の交差点斜向かいにも一軒ある。大規模チェーン店は不在で、いずれの本屋も小規模な個人商店である。それでも最新の雑誌は店頭に並んでおり、必要な本があれば取り寄せできるのだから、無類の雑誌好きとしてはありがたい立地ではある。


 それにしてもどういう経緯でこんな“書店街”ができたのか、とんと不明。大学が近くにあるわけでもなく、とりわけ学生の多い町でもない。“本屋の町”として知られているわけでもない。千本今出川から離れると、例えば北野商店街の中に本屋は見かけた覚えがない。同じ商店会の中に代々本屋を営んでいる家が複数あるとは考えにくく、後発で出店するのにわざわざ同業者の鼻先を選ぶとも思えない。考えるだに不思議だ。何か「いわく」があるのかなぁ……。