ノリタケデザイン展鑑賞


 マッサージに出掛けていた連れ合いと待ち合わせて、新春から始まった『ノリタケデザイン 100年の歴史』展を見ようと、三条高倉の京都文化博物館を訪れた。
 三条通側から入る別館は、かの辰野金吾の設計で明治39年に竣工した旧日銀京都支店。国の重要文化財で、内部にはソファーが設置されており、ゆっくり座って眺められる。天井がやたらと高く、白熱光のシャンデリアや深い色合いの木材が何ともゆかしい趣を今に伝えている。ブラジル・サントスで見た旧コーヒー取引所の博物館を思い出すね――と連れ合い。


 オールドノリタケにはかねてより関心は高かったのだが、展覧会を見るのは初めて。作品の数々、デザイン画など、期待に違わぬ見事さだった。その手法やデザイン、テイストの豊かさ、きらびやかな装飾性には、今更ながら驚かされる。短い期間にこれだけ手の込んだ、バリエーション豊かな作品群が制作された、というのは、当時の日本の高い技術力と、ある種“勢い”のようなものを感じさせる。
 下はポッポのコレクションの中でも一番気に入っている2点。



 見終わった頃には外は雨――歩いているとマフラーも手袋もいらないくらいの、暖かな雨である。軽く蕎麦の昼食を済ませ、博物館の高倉通を挟んで向かいにある骨董屋、プロ・アンティークス“COM”へ。ここは価格こそ高めだが、古伊万里を始めとする古陶磁やガラス、家具、照明器具まで、多様で厚い品揃えが魅力だ。それから三条東洞院にあるタルトの有名店、ミディ・アプレミディで幾つか購入して帰宅。ここのタルト、確かに美味しいが、平均で一切れ500円という単価はちょっと高いかも。。小さめホールで1500円くらいのものが、手土産には適しているかな……。