北野天満宮の大祓式



 


お正月の買い物もおせちの準備も一段落し、夕刻から北野天満宮へ出掛けた。時折風花の舞う、冷え込み厳しい一日で、冷たい風が肌を刺す。昨日辺りから天神さんの境内には、早くも初詣客を見越して露店の屋台が準備されている。大晦日夜半からは大層な人出で賑わうことだろう。


 大晦日といってもまだ日も高い夕刻のこと、これといってあてもなくお参りに入ったところ、中門のところで20人程の人が人垣を作っており、間もなく太鼓の音が響いた。時刻はちょうど16時。大祓式が始まるところで、思いがけず素敵な一年の締めくくりをすることができた。
 境内に設えられた祭壇の前に、左側に神官が、右側に役員衆が打ち揃い、門外に控えた一般の参列者に祝詞の書かれた冊子が配られる。まずはこの祝詞(「大祓詞」)を皆で詠唱すると、今度は「切り幣(ぬさ)」という、幣を四角く切り、小袋に収めたものが配られ、神官の指示で各々袋からこれを取り出し、自分の身体の胸のあたりに「左・右・左」と振りかけて厄を払う。折からの強風に煽られて、切り幣が舞う様は紙吹雪のようだった。それから御祓いがあり、都合20分程で一連の神事が終わる。最後にご神饌が配られ、神主さんのお言葉を拝聴して、三々五々、家路についた。下は左から、祝詞の書かれた「神拝詞」、切り幣の小袋、御供物の神饌。



 こうして2009年も暮れていく。この一年、いろいろなことがあり、それでも大過なく幸せに暮らすことができたと思う。神事の後、もう一度天神さんにお参りをして、今年一年の無事と、今日印象的な神事に立ち会わせていただけたことに感謝一杯で手を合わせた。
 このブログを読んで下さる皆さんも、どうぞ良いお年をお迎えになられますように……。