広沢池〜大覚寺〜仁和寺




 穏やかなお天気になった。連れ合いは休日出勤。私は数日前から風邪気味なのだが、折角の桜の時節、どうにも落ち着かなくて、思い切って出掛けることにした。
 目的地は広沢池〜大覚寺方面。今回は全行程自転車。この上京の家に移ってから自転車で嵯峨まで出掛けたことはないので、ちょっと冒険。


 白梅町のイズミヤでペットボトルのお茶を仕入れて、一路嵯峨を目指す。一条通を西へ向かい、きぬかけの道に出て広沢池を廻り込む。
 これ、半端でなくキツかった……。一条通は緩やかにアップダウンがあるが、宇多野の辺りで西に向かって急坂を降りる。帰路はこれを登らなくてはならない。しかも歩道がある所ばかりではなく、片側一車線ながら車は結構なスピードで飛ばす。仁和寺の前辺りは混雑甚だしく、渋滞中の車の間を縫わざるを得ない。路線バスも渋滞につかまって往生していた。大覚寺だけ行くのなら丸太町通を通るバスを使うのが正解かもしれないが、広沢池に行きたい場合は渋滞覚悟で山越方面のバスを使わざるを得ないのかな。少なくとも自転車はあまりお勧めではない。


 さて、無事に宇多野を過ぎたら、まずは広沢池手前左手の植藤造園さんに立ち寄らせていただく。下の白い桜は白妙と雨宿。





 それから広沢池を経由。



 大覚寺へ。丁度嵯峨天皇奉献華道祭の初日につき、添釜として本席・立礼席の他、大沢池に浮かべた龍頭鷁首舟で呈される茶席(舟席)もあり、当日券可。1,200円は安くはないけど、折角の好機なので、和装やスーツ姿の女性たちに交じってコーデュロイのパンツにマウンテンパーカというラフな姿で参加させてもらった。華道の方たちが主なので、茶会といっても気が置けなくてよい。
 周囲は満開の桜がまさに見頃。優雅に船に揺られながら一服のお茶をいただき、古(いにしえ)の舟遊びに思いを馳せた。






 帰路、御室の桜はどのくらいかと覗いてみたら、まだまだこれから開花という木も多く、見頃には少し早すぎた。
 京都の桜、気の早い木にはもう散っているものもあるけれど、今日見た範囲ではあと少しは持ちそう。間もなく花吹雪、そして八重桜の時期と、まだまだ楽しめそうだ。