民芸・手工芸品フェスティバル


 寒〜い……。日中は陽射しも戻り、このまま天候も回復するかと思いきや、夕刻からは空気がぐんと冷えてきた。一度暑さを経た身体が付いていかず、うっかりうたた寝でもしようものなら風邪引きそう。ともあれ、今日はまだ暖かいうちにBarra FundaのParque Fernand Costa(別称Agua Branca)で開催されていたFestival da Cultura Paulista Traditionalというお祭りに出掛けてきた。


 こういったイベントの情報に限らず、コンサート情報、面白いスポット情報、お洒落なレストラン情報などを入手するのは、なかなかどうして容易じゃない。“黙っていても降ってくる”というわけにはいかないのがつらいところ。腰掛け駐在の間では、こういった方面に全く関心の無い向きも多く、一方お子さんのあるお宅にとっては“必ずしも必要な情報ではない”のも事実のようで、自分でまめに情報誌や新聞をチェックしたり、ちょっと聞きかじった時に一歩食い下がって尋ねる、ということをやらないと、「買って、食べて、寝る」だけで日が過ぎていってしまう。
 今回の情報源はファシネーラ(掃除・洗濯・アイロン専門家政婦)さん。彼女も前週、家族と出掛けて大層楽しんだとか。


 で、Festival、大盛況でした。最終日と聞いていたし、そろそろ客足も落ちてくるかと思っていたら、何の何の。人波は途絶えることなく続き、時刻が下がるにつれてますます人出は増え、歩くのもままならないほどの大賑わい。この催し、メインはサンパウロ州内の手工芸品・民芸品の即売で、ブースの立ち並んだ会場は広大なものだったが、それだけじゃ終わらないのがこちらのFestival。名物料理の並ぶ食べ物コーナーもこれまた大規模なら、客席の設えられた中央の広場は2分割されていて、一方では仮設ステージで出し物が続き、他方ではたくさんの馬がデモンストレーションしていた(この広場、もともと馬場らしい)。
 見回すと、生活レベルの高そうな人は見当たらない。かといって生活に困窮している風でもない。地道に暮らす“マス”の一角が、週末の楽しみに集っている、っていう感じだった。そこかしこで『おじいちゃん……』とか『おばあちゃん!』という声が聞こえてきたけど、子供から年配者まで、家族総出で楽しんでいる人たちが多かった。買い物してる人は意外に少ない。皆ただワイワイとそぞろ歩き、7〜8ヘアイスほど(350円程度)で満腹になる名物料理に舌鼓を打ち、葡萄ジュースやちょっとしたスナックをつまみながら休日の午後を楽しんでいた。

 
 残念ながらカメラを忘れたので、“現場写真”はナシ。下の壁掛けは手織りのもの。9月も半ばを過ぎ、「次のイベントはクリスマスだ!」とばかりに、サンタクロースやツリーのモチーフのものも散見された。気が早いね。。