古都リスボンを訪ねて③


 3日目は毎週火曜に開かれるという蚤の市を冷やかした後、ベレンまで足を伸ばすことにした。
 ホテルから蚤の市の会場までは市電で一本。アンティークと言うよりはガラクタが主で大した物はなかったけど、蚤の市好きとしては押さえておかなきゃならないポイントだった。。



 この辺りはアルファマと呼ばれ、丘の上のローマ時代に遡るという城址、サン・ジョルジェ城を中心に、細い路地でできているような一角だ。



 


 ここからベレンへは市電を乗り継いで30分ほどだろうか。コメルシオ広場で乗り換え、うっかりサント・アマーロ止まりに乗ってしまったため、再度バスに乗り換える羽目になった。
 ベレンに着いたら小雨が落ちてきた。世界遺産ジェロニモ修道院にいる間、相当な雨になり、どうしようかと思っていたらやがて雨は上がり、日が照り始めた。
 ベレンという所、ジェロニモ修道院からもうひとつの見所「ベレンの塔」までは歩いて15分ほどの道程だ。しかも海沿いの陰も無い所を延々と歩かなくてはならない。日和に歩くのは正直ちょっと厳しい町だった。
  
 
 
 


 ここで外せないのが、ベレン名物『パステイス・デ・ベレン』というカフェのパステイス・デ・ナタというお菓子。小ぶりなカスタードのタルトで、熱々にシナモンと粉砂糖を振りかけて出してくれる。話に聞いた通り、これがすこぶる美味!! カスタードの甘みの具合も良し、タルト生地は春巻きの皮みたいにパリパリで、仄温かいカスタードの風味が絶妙だった。。店内は相当広いにも拘らず満員で、座ることはできなかったけど、立ち食いするだけの価値はあった。因みにこのお菓子、二日しか持たないとのことで、お土産にするのは残念ながら諦めました。。


 この日の夜はコンシェルジェに頼んで取ってもらったチケットで、クラッシックのコンサートに出かけた。会場はグーベンケンという文化施設の中にあるグランデ・オーディトリオ。観光案内には『グルベンキアン』と記載されているけど、現地ではグーベンケンという発音に近かった。同名のアラブ系パトロンによる文化施設だそうだ。折り良くリスボンでも指折りのオーケストラの演奏会があり、演目はモーツァルトチクルス。後半はお気に入りの交響曲40番を大いに楽しんだ。前半は半分以上うたた寝しちゃったけど、ソプラノ歌手のキャロリン・サンプソンの唄った「Exsultate,jubilate (K165)」が素晴らしくて、最終日、町のfnac(フナッキ。サンパウロでもお馴染みのCDショップ)で探して買い求めました。(下のCDは彼女のもの。私は別のアーティストのものを聴き比べたくて、キリテ・カナワの唄っているのを購入。)


Exsultate Jubilate

Exsultate Jubilate