カリブ海クルーズの旅⑤ グランド・ケイマン



 5日目。すっかり船の旅にも慣れてきた。今日は隠し口座などで有名な、、というと聞こえは良くないけど、そう、スチーブンソンの『宝島』のモデルとして知られるケイマン諸島のグランド・ケイマンに寄港した。


 お役立ち情報その4(……危うく“リグレット”になりかけたけど)。『テンダーチケットとは何ぞや!』の巻。
 テンダーっていう英語、いろいろな意味があるのね。。ここで使われるのは「艀、渡し舟」の意味。ケイマンは他の寄港地と違って、桟橋に船を横付けする事ができない。港の中に客船を停泊させ、艀で乗客を陸まで運ぶわけだ。それで事前に何度も船内アナウンスが入っていたらしい。ニュースレターにも囲み記事で注意が書かれていたのだが、テンダーの意味を掴みきれなかった私達、危うく一日船に留まる所だった。
 幸い天の声が私にささやき、“こりゃ上陸希望者向けのチケットじゃないか!”と気づいて事なきを得た。荷物の用意が調い、上陸可能になった人から発券所でテンダーチケットを受け取って、パブリックエリアで呼び出しを待つように、とのことだったが、事前に準備を整えておき、早い番号の札を貰った方が時間の無駄が無くてベター。

 
 この日はクルーズ中唯一“ホット”な日だった。ムッとするほど暑い、と思ったら、上陸して間もなく、ものすごい驟雨に見舞われた。だからビーチにも行けずじまい。街をぶらぶらしてお昼を食べてお終い。ここでも土産物屋に混じって軒を並べるのはジュエリーショップだ。これを素通りしちゃうとあんまり観るものは無いかも。。無論、市内観光のツアーなどもあるから、エクスカーションに参加すればそれなりに時間はつぶせる。ケイマンは「スティングレー(エイ)」で有名。悠々と泳ぐエイを間じかに見ながらのダイビングやシュノーケリングが呼び物だ。・・・私達、せっかくカリブに行って、勿体無い事してる?! まあまあ、これはこれでよいでせう。。とは連れ合いの言。



 雨に追われるように早々に船に戻った私達。客船の周囲では観光用の「海賊船」が大砲を鳴らし、声高にときの声を挙げてムードを盛り上げてくれた。