うららかな日に・・・


 ぐずついていた空もようやく機嫌を直したようで、暖かい一日であった。昨日の節分、節分会に出掛けて恵方巻をかじる、という目論見は実現しなかったけれど、帰宅した連れ合いと自宅で豆撒き。そして今日、『春はこうでなくちゃ』と言わんばかりの好天である。
 昨年4月に太秦に引っ越してきた私たちにとって、京都で春を迎えるのは初めてのこと。まあ、本格的な春の到来はまだ先のことだろうけれど、不思議と旧暦の24節気というのは侮れない。お天道様も心得ていて、その辺りから舵を切るかのようだ。
 そしてお天気が良くなると、人間、気分の方も好転する。ここ数日、どんよりと自宅から一歩も出ずに過ごしたけれど、明日はあちこち、用を済ませて来るとしよう。


 「雨」でふと思い出したこと。雑誌の記事で、欧米在住の人が『硬水のため、顔を洗うと荒れる』と書いているのを見て、あぁ、サンパウロはわりと軟水に近かったんだな、と。妹がパリに留学していたときにも、パイレックスのサーバーにミネラル分が白く付着して困る、と言っていたのを思い出す。ヨーロッパに旅行した際にも、石鹸の泡立ちが良くなかったり、顔を洗った後の感触に違和感があったことも記憶に残っている。その点、サンパウロでは不快感はなかった。ただ、日照りが続き水質が悪化すると、その水で洗った野菜を食べただけでもお腹を壊す、という話もあり、ミネラルウォーターは欠かせなかった。
 ここ京都は、というと、「水の上に浮かんでいる」と言われるほど地下水脈の多い土地柄で、井戸を使っている所も多いと聞くし、名水もあちこちにある。水道水は淀川水系で、決して水質が良いとはいえないものの不安を感じることもない。だが、このマンション、ディベロッパーの妙なこだわりから、ものすごく上等の浄水器が各戸に設置されている。そう、浴室テレビどころか当初の間取りにはウォークインクローゼットも床暖房もなく、決して高級とは言い難い造りにも拘らず、何故かこの高級浄水器だけは否応なく付いてくるのだ。お蔭でシンク下のスペースは大方塞がってしまうし、大して有り難味はないのだけれど、謳い文句に寄れば“市販のミネラルウォーターを遥かに凌ぐ上質の水”だそうで、飲料水としてはもとより、化粧水としてもお勧めとのこと。もっと活用しなくちゃ勿体無いなぁ。。