大原の里へ



 昨夜半、気付けば室温より外気温の方が低くなっていて、今日明けてみればいきなりの秋晴れ。秋がこんなに"のっし"と突然にやって来るとは想像もしていなかったので、ビックリ。空はどこまでも高く青く、空気は乾燥して陽射しが眩しい。田畑にはトンボが飛び交い、風情たっぷりである。


 今日は市バスと京都バスを乗り継いで大原の里へ。三千院までの参道はこんなに長かったかしら? 修学旅行以来、思えば大方30年ぶりだ。
 無料の短い写経をして納め、丁度今夕開催される万灯会のお蝋燭を1,000円で申し込んで団扇をもらう。客殿でお抹茶をいただき、ゆっくりと名勝聚碧園(しゅうへきえん)を眺める。茶席に設えられている緋毛氈が緑に照り映えて、実に美しい。
 境内を一巡りして、国宝の阿弥陀三尊像を安置する往生極楽院が苔むした有清園の庭に佇む様子を楽しむ。



 続いて寂光院へ。壇ノ浦に沈んだ安徳天皇の母、建礼門院ゆかりの寺だ。こちらはつい先年(平成12年5月)、放火により全焼したとのこと。再建された美しい伽藍とご本尊が、往年の佇まいを今に伝えている。樹齢千年の名木にして平家物語建礼門院と後白川法皇の対面の場に登場するという姫小松も損傷を受け、平成16年夏、ついに枯死したそうだ。刈り込まれ、保存された木が痛々しい。



 趣きある山里の風情を堪能し、名物のお漬物やらドレッシングやらを買い込んで帰路に。
 お昼少し前に家を出て、4時半過ぎには帰宅。京都住まい、美味しいなぁ。。