糺の森、下鴨神社と京都大学総合博物館



 今日もまずまずの日和。糺の森から下鴨神社を詣で、百万遍に出て京大の総合博物館へと巡るルートを歩くことにした。


 河原町今出川でバスを降り、まずは出町商店街から出町枡形商店街をぶらぶらしてみる。日曜の昼時、比較的人出もあり、元気良さそう。
 次いで川端へ。ちょっと南の賀茂大橋は何度か渡っているが、そこから川を見下ろすと飛び石を渡っている人々が見える。今日の最初の目的地「下鴨神社」は賀茂川と高野川の合流点に広がるデルタ地帯にあり、そこへ渡るには西側からだと賀茂川に掛かる出町橋を、東からなら高野川に掛かる河合橋を渡るわけだが、せっかくなので私たちも飛び石を伝って渡ることにした。石と石の間は微妙に離れていて、深いところでは結構な早瀬になっているので、ちょっと足許に気を付けながら……。飛び石の中には千鳥や亀をかたどったものもあって、子供たちは大喜びだ。



 デルタ地帯に降り立つと北に向かい、少し行くと糺の森の入り口だ。東京ドームの約3倍というこの森は、もとはその40倍にも及ぶ広さを誇っていたが、応仁の乱で総面積の7割を焼失したという。



 静かな神域に入ってしばらく行くと河合神社があり、下鴨神社禰宜の一族だったという鴨長明の方丈が再現されている。ここの絵馬は琵琶の絵柄を焼き付け、長明の『方丈記』から冒頭の一文を添えた雅なもの。



 下鴨神社は正式名「賀茂御祖(みおや)神社」という。5月の流鏑馬神事や葵祭、それに霊泉から湧き出したみたらし池に足を浸す、7月土用丑の日のみたらし祭などが有名だ。
 境内は清々しく広い。東本殿の祭神である玉依媛命(たまよりひめのみこと)が鴨川で禊をしているとき、流れてきた丹塗の矢を拾って懐妊したという神話から、縁結びの御利益があるとされている。そのせいか、ここで結婚式を挙げるカップルも多いらしく、今日1日で7組ほどが挙式するようだ。


 本殿を後にして西に向かうと、河原町通り沿いの道の西側に「加茂みたらし茶屋」がある。みたらし団子の発祥とされる茶屋だ。ここで名物のみたらし団子と、できたばかりという和菓子をいただいて一休み。



 さて、お次は京都大学総合博物館へ。出町柳までバスで出て、今出川通を徒歩で百万遍方面へ向かう。途中、「ブリアンディーズ」で夕食用にたくさんパンを買い込んだ。ここの調理パンやドライフルーツ&ナッツを焼き込んだパンは、極めつけの美味しさ! これまで食べた中で一番かも……。
 京大の博物館は、東大路を少し下がったところにある。大層立派な建物で、自然科学と考古学の資料展示が主。企画展スペースでは地理学と関連付けられる旅行家、イザベラ・バードの足跡を辿る写真展と、秀吉構築の御土居を扱った展示が行われており、大分疲れが出てきながらも興味深く見て回った。


 糺の森の中の散策と京大への道程、そして展示室を観て回る間――通算すると結構な時間になり、今日は少し疲れ気味。早めに休んで明日からの新しい週に備えることにしよう。。