まずは飛騨高山から下呂温泉へ



 1泊2日の飛騨路・木曽路へのバスツアーに参加した。朝6時前、明け染めた美しい空を見ながら家を出て、大阪梅田の集合場所から出発。
 途中、ひるがの高原近辺で激しい雪に見舞われる。この辺りには根雪も残り、まだ春は遠い様相に思わず怯(ひる)む。



 山を降りると天候も回復し、ほっと安堵。とはいうものの、高山ではいまだ朝晩の冷え込みは零下に達し、日中の最高気温も5度止まり。気付けばちらほらと風花の舞う中での散策となったのだった。
 さて、昼食処は飛騨合掌村のすぐ向かい。後から分かったことながら、この合掌村には外国人の観光客も多数訪れていて、近隣にはレストランやショップも点在している。ちょっとアナウンスがあれば足を伸ばしたものを……。これがバスツアーの残念なところ。


 高山での散策時間は90分弱。連れ合いも私も2度目なので、ざっと町を流し、どこかでゆっくりお茶でもしよう、と話していたのだが、到底そんな時間の余裕はなかった。




 高山には造り酒屋が実に多い。お土産を見繕わなければならない事情もあって、今回はさながら酒屋巡りと相なった。無料のものやら猪口1杯150円〜200円程度のものやら、都合6杯程も試飲しただろうか。まあ二人掛かりで飲むので大した量ではない。あれこれ試してお土産用に5合瓶を2本、自宅用には1升瓶を買い込み、こちらは宅配にしてもらった。



 名産、春慶塗の工場直売というのを見つけて、紅春慶の中振りの皿を一枚購入。菓子盆が欲しいとかねがね思っていたので、また来客時など活躍してくれることだろう。
 途中、春の高山祭の準備か、ちょうど恵比須台を牽き出しているところに出会った。祭まであと10日程。町は益々賑わいを増していくことだろう。



 夕刻バスは下呂に入り、この日の日程は終わり。どこの温泉町もそうだが、ここもいまひとつ元気がない。社員旅行をはじめとする団体客が確保しにくくなっているのだろう。お湯は良かったが、少し寂しい気もする日本三名泉ではあった。