北野天満宮の初天神へ



 今日25日は天神さんの市の立つ日。1月は初天神、賑わいもひときわだ。
 徒歩で5分という立地は本当にラッキー。天神市も弘法市も朝一番が勝負、とも言われるけれど、ゆっくり朝食を済ませ、洗濯物を干してから10時過ぎに腰を上げた。
 思った以上の人出で、初詣並みだ。露天は参道からはみ出し、側面の道路を通行止めにして天満宮の東から北側までぐるりと取り巻いている。正面入り口近くはお馴染みのファーストフードの屋台が多い。真っ直ぐ参道沿いには干し柿や漬物など、加工食品の露天も並んでいる。お目当ての骨董の類は東側道路沿いがメインだ。



 まず天神さんへのお参りを済ませ、骨董屋を辿って歩く。さすがに京都、西洋アンティークはほとんど並んでいない。陶器と、意外に多かったのが古着の店だ。良さそうな膾皿も見かけたが、狭い我が家のこと、同じ用途の食器は買う余地がないので、ちょっと後ろ髪引かれながらもパス。今日、唯一購入したのは下の小振りな器。嘘か本当か、王地山焼だという。2時間半程、露店を冷やかす中、3箇所でほぼ同じものを見つけた。一箇所は3000円、もう一箇所は6000円の値を付けていた。購入したのは別の店舗で、実はこれ1500円。ちょっとフリモノがあったり、良く見ると小さなソゲも見つけたが、勉強のつもりで(というか、本心を言えば『植木鉢にでもしようかな』とすら思った。。)購入。



 帰宅後調べたところ、王地山焼とは丹波笹山で江戸期末、藩窯として始まり、明治2年には廃窯したという短命な窯。果たして本物かどうかは怪しいところだが、佇まいがなかなかに良い。3000円で出ていた中の完品2点と6000円の2点を購入して5客揃えにしようか、と一瞬欲が出たが、まあひとつあればそれなりに楽しめるでしょう……と、捕われの気持ちを振り切る。
 連れ合いは帰り道、たまたま通りすがりに入った骨董屋でかねてから欲しがっていた薄手のグラスを購入して満足したようだ。
 帰路、金曜に営業再開したという今出川六軒町西入のパン屋、ラ・ナトゥラに立ち寄り、いくつか購入。ここのカレーパンは珍しく揚げていないタイプで、軟らかめのカレーにパンの味が引き立ってとても美味しかった。クロワッサンも秀逸。これからたびたび買いに来るとしよう。
 天神さんの境内でも、はや、早咲きの梅がきれいな花をほころばせていた。最後に、引っ越してから初めて買った春の切花を。2月の声を聞くと早春の足音が聞こえてくる。大寒も過ぎ、寒さもあと暫くだ。